ＪＡ南アルプス市は６月４日、ＪＡ管内で生まれたサクランボの新品種「アルプス紅扇（べにおうぎ）」を山梨県庁にて長崎幸太郎山梨県知事に贈呈し、県オリジナル品種としてブランド化の推進を要請しました。

贈呈式にはＪＡ小池通義組合長、久保田松幸県議会議員ら５名が参加しました。

同品種は「紅秀峰」の芽条変異品種で、収穫が７～１０日ほど早い早生品種となり、大粒で糖度が高く、結実が安定している、果実が軟化しにくいなど温暖化に対応できる品種として優れた特徴を持ちます。

試食した長崎知事は「美味しい、甘くて香りもいい」と驚いた様子で、「これから温暖化に対応した農政を考えていかなければならないが、同品種は１つの方向性としても考えられるのではないか」と話しました。

同品種はＪＡ西野支所管内の手塚良紀さんによって発見、育成され、２０１７年７月１０日に品種登録出願公表されました。

酸味が少なく、うるみ果の発生が少ない、着色が良いなどの点から市場からの期待も大きいということです。

現在は山梨県内に限り栽培が可能で、ＪＡは今年２月に１３２５本の苗木を供給しました。

ＪＡ小池組合長は「令和（例は）ない甘さ美味しさ紅扇」「温暖に熟れないが売れる紅扇」と川柳を詠み、同品種への期待を表現しました。