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果樹盗難抑止センサー 設置園は未だ盗難被害ゼロ(20.9.10)

シャインマスカットの園に設置した機器を調整するJA職員

 

JA南アルプス市は2018年、サクランボやブドウなど特産品の盗難被害を減らそうと、果樹盗難抑止システムを全国に先駆けて導入しました。

同システムを設置した園での盗難被害は、導入後2年以上経った現在まで1件も報告されておらず、成果を上げ続けています。

このシステムは、園地に赤外線センサー機器を設置し、センサーが侵入者を感知すると警告音と赤色灯で警告、園主にメールが届く仕組みです。

同システムの運用前には毎年JA管内で50件前後の盗難被害が発生し、一度に大量に盗難される事例も多かったのですが、運用後は盗難件数が最も多かった時期と比較して70%以上減少、1度に盗まれる量も少なくなるなど、地域全体の防犯にも効果を発揮しています。

こうした成果によって、同システムが組合員に認知されるようになり、設置を希望する組合員も年々増えています。

現在は高級ブドウ「シャインマスカット」の出荷最盛期で、JAが保有する機器だけでは足りず、デモンストレーション機まで貸し出している状況です。

今年度JAに報告のあった盗難被害件数10件の内、同品種の被害は7件(いずれも同システム未設置園)で、JAでは今後も利用者の増加傾向が続けば、機器の増設や広い園地を1台でカバー出来る機械の導入を検討しています。

営農指導部手塚英男次長は「1年かけて大切に育てた果実を盗まれたという話を聞くと、心が痛む。少しでも被害が減ることを目標に、同システムの運用を続けて行きたい」と話しました。

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