剪定枝を炭化させ環境負荷軽減・講習会開く(22.1.21)
2022.01.24
JA南アルプス市西野果実部は1月21日、管内の果樹園にて、剪定枝を炭化させる無煙炭化器の講習会を開きました。
枝を単に焼却すると灰になり、その過程で多くのCO2が大気中に放出されますが、炭化した枝を肥料として園地に埋める事で、土中の炭素を増やす事が出来ます。
山梨県は地球温暖化に向けた国際的な考え方「4パーミル・イニシアチブ」に取り組んでおり、当JAもこれに賛同し広く同機器の活用を勧めて「脱炭素」を目指しています。
講習会には桃やサクランボ、ブドウなどの果樹を栽培する部員13人が参加しました。
県の担当職員が同機器の使い方を説明し、数か月間乾燥させた桃の剪定枝約5㎏を入れて火を付けた所、20分程でほぼ炭化しました。
参加した部員からは「多少手間はかかるが、焼却よりも煙が出なくて良い」「環境問題に取り組んでいると言う付加価値は魅力的」などの意見が上がっていました。
西野地区は管内有数の果樹地帯で、農家は冬に出る大量の剪定枝を処分する必要があり、古くから焼却処理が主流となっています。
当JAでは剪定枝を炭化させ処分する事のメリットとして、脱炭素に関する事の他、
①土に混ぜる事で水はけが良くなる
②土壌改良の肥料として活用出来る
③脱炭素に取り組み作られた農作物として付加価値が付く
といった点を挙げています。
また、山梨県は農業分野で地球温暖化抑制に貢献する個人・団体に独自の認証制度を設けており、当JAは昨年6月に認証を受けています。
認証を受けると農作物にロゴマークを付けて販売することが出来る為、県担当者は「ぜひ農家個人でも認証を取得して欲しい」と話していました。