女性農業者交流会 4パーミル・イニシアチブを学ぶ(22.3.23)
山梨県中北農務事務所は3月23日、南アルプス市内の園地で第2回女性農業者交流会を開きました。
県内で果樹や野菜を生産している、または就農を考えている女性10人が参加し、温室効果ガス削減に向けた国際的な取り組み「4パーミル・イニシアチブ」について学びました。
その一環として、令和2年度から県が試験を実施している果樹剪定枝の炭化について、実演を見ながら、同取り組みの認証制度について説明を受けました。
実験では同事務所村松甲斐技師が講師を務め、剪定枝を効率よく炭にする無煙炭化器を使って約50㎏の枝を1時間程度で炭化させました。
村松講師は以前使用した際に上手く炭化出来なかったという参加者に対し、枝をしっかり乾燥させる、太すぎる枝は入れない、火が落ちついたら十分に水を掛けて消火するなど、効率よく炭を作るポイントを説明しました。
また、同活動に取り組んでいる個人・団体に対して県が認証する「やまなし4パーミル・イニシアチブ農作物等認証制度」についての説明もあり、参加者から申請方法や認証基準について多くの質問が挙がっていました。
同認証を受けるとロゴマークの使用が可能となり、農作物を販売する際に環境に配慮して栽培していることを消費者にPRすることができます。
同会を終えた参加者からは「手間が掛かるというイメージがあったが、使用方法自体は簡単なので、少しずつ取り組んで認証も目指したい」「以前自分で使ってみた時との違いが分かり、大きな学びがあった」と、前向きな意見が多く挙がっていました。
山梨県は、本取り組みは始まったばかりで、現状はデータ収集を行っている段階としつつ、炭化した剪定枝は分解されにくく、長期的に炭素を貯留でき、地球温暖化の抑制につながるだけでなく、土の水はけを良くするなど土壌改良の効果も期待されるとしています。