果樹盗難抑止システム運用開始へ 調印式を開催しました(H30.3.28)
JAこま野と富士通、富士通アイ・ネットワークは3月28日、果樹盗難抑止システムについて4月からの運用開始を前に、JA本所で「果樹盗難抑止サービス導入に関する協定」の調印式を開催しました。
このシステムは果樹園への不審者の侵入を感知し、サイレンなどで警告することで果樹の盗難被害を減らそうと、JAの依頼で富士通などが3年前から開発に取り組んできたものです。
今回JAが管轄する南アルプス市内全域で導入、一定のエリアでの盗難被害対策は全国初の試みとなります。
完成した機器は2つの赤外線センサーで直径30mの範囲を360度監視、侵入者を感知すると警告音と赤色灯で警告、園主にはメールで即座に通知が届く仕組みです。
さらに、小動物などによる誤作動を防ぐため、水平方向と下方向に向けた2つの赤外線センサーを組み合わせにより対策を図っています。
電源についても、園地での使用を考慮しソーラーパネルで発電、消費電力の少ない無線方式を導入することで太陽光がなくても4日間の稼働が可能となっています。
また、設置や移動が容易にできるため、収穫間近の園地に設置し、次に収穫期を迎える園地へ移動させて使用することもできます。
他にもオプションとして気温や湿度を図るセンサーを取り付けることも可能で、クラウドを利用して様々なデータを管理できます。
JAでは30台を用意し、希望する農家に月額のリース契約で貸し出す予定で、収穫期のみの契約を可能にすることで農家の経済的負担の軽減も図っています。
当JAの小池通義組合長は「多くの農家の方に利用して頂き、この地域には防犯センサーがあるという情報が広まる事で被害が無くなる事を願っています。」とセンサーによる盗難被害の減少に期待を込めました。
今後、JAでは組合員に向けた説明会を開催、順次農家へのリースを開始する予定です。